日本とインド、手から手へ、

 手で彫った木版を、手で押してプリントする。

 

インドの木版プリントを初めてみたとき

 

「よくこんなことができるな」と最初は、

 

ほんとに衝撃でした。

 

 

 

職人さんたちはすごく上手で、

 

上下左右ずれないよう、きれいに仕上げてくれるけれど、

 

それでもゆらぎというか、多少のずれは、やっぱりあって。

 

 


まだ私が描いた柄が、木版を彫る職人さんによって、

 

少し違うふうにアレンジされていることも。

 

何かと思い通りにはいかないけれど、

 

ただプリントされて返ってくると、

 

不思議と何倍も魅力的になっているんです。


 それは、どこかインドらしさともつながっていて、

 

きっちり仕上げることがよい、と当たり前に思ってきたなかで、

 

よくない、と思っていたことが今は、むしろ美しく感じられる。

日本の感覚でこうあるべき、と思っていたことがだんだんほぐれて、

 

ゆったりとおおらかな感じが心地よかったんです。

 

これでいいんだって。


ずれがあっても、

 

にじみがあってもゆらぎがあっても、

 

それこそが、うれしい。

インドの職人さんたちと手と手をとりあって、

 

生まれたのがadmiです。

 

 

 

admi 堀 千春



admiのテキスタイルづくりを担っている会社オーナーであるバハラットさんに木版プリントやadmiについてうかがいました。

Comment about ‘admi’

木版プリントと共にある人生をとても美しいと感じています。
なぜなら多くの人々や家族(スタッフ)と会えるからです。

木版プリントにおいて最も困難な点は、若い人々に次の担い手となってもらう事です。
いま若い世代は手仕事ではない他の仕事を好みます。

この仕事をしているとき、私は私の魂が幸せだと感じます。
木版プリントをしている時、私は自然ととても近いところにいるんです。

インドの木版プリントの柄からは、文化と伝統を見ることができます。
そういう意味でどれも全てが違っています。
私たちはadmiの柄が好きです。

千春さんは私の最高のクライアントの1人です。
彼女は常に手作業による木版プリントで生じる問題を理解してくれています。
そして彼女の私たちへのサポートは多大です。
彼女はとてもクールな性格です。

私はいつもスタッフに、admiの仕事は年老いてもできる仕事だと話しています。
ストレスなく楽しむだけです。admiの仕事は心地よいものです。

 

from バハラット